92/09/02 21:18:36 MIHATA  グルメ>わが家のうどん しーぼーず
 
 以下の文はPC−VAN新潟BDからの転載です。作者の方の了解を得て編集させて
いただきました。
 
グルメ>わが家のうどん      しーぼーず(pc-van id:BRB02970)
 
外出するのは少し面倒・・・という日曜日のお昼にピッタリ。子供たちにも受けるので
はないでしょうか。機会があればお試し下さい。
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【材料】 粉と塩と水。これだけです。
      粉 強力粉 500g 打粉用に100g  計 600g
        薄力粉 500g 打粉用に100g  計 600g
      塩 大さじ 2杯半
      水 450cc
     ちなみにこの材料の量で4人家族分です。
 
【道具】 ステンレスボウル、厚手のビニール袋(厚手の透明なものがいいです)
     麺棒(金属バットで代用するときはラップを巻いて下さい)
     包丁(万能包丁で可)
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<まず材料の説明から・・・>
 ご存知のように小麦粉はグルテン(タンパク質の1種)の含有量の多い順に強力粉、
中力粉、薄力粉となります(小麦の等級により、さらに1、2等級に分かれますが)。
 
 これらに同じ条件で水を加えてこねると、その粘弾性に強弱の差が生じます。
 
 強力粉はマカロニやスパゲッティ、餃子や春巻の皮、フランスパンなどに使います。
 中力粉は菓子類一般と麺類に使います。
 薄力粉はてんぷらやからあげの衣、カレーやシチューなどのソースのルウ、ケーキな
どに使います。
 
 (強力粉だけでうどんを作ったことがないので良く判りませんが、中力粉で十分にコ
  シのあるうどんになります。)
 
 中力粉はなかなか手に入らないので、強力粉と薄力粉を半々に混ぜて使います。
塩は普通の塩で十分。作業スペースは広いほどいいです。
 
=====では製作に入ります・・・====================
<その1>
 最初に打ち粉を用意しておきます。100グラムの強力粉と100グラムの薄力粉を
混ぜたものを作って別にしておきます。これは生地同士がくっつかないようにするのに
使います。
 
 次に塩水を作ります。水450ccに塩を大匙2杯半。よく溶かしておきます。
 
<その2>
 さてボウルに粉を入れましょう。強力粉を500グラム。ドサドサと入れて下さい。
え?フルイ?そんなものいりません(^_^;)。
 その上から薄力粉を500グラム。ワサワサと入れて下さい。
 入れたら菜箸のようなものでかき混ぜます。ここまでで5分経過。
 (まぁ、ドサドサとワサワサは強力粉と薄力粉の違いを感覚的に表したということで
  ・・・実際には見た目も質感も変わりません、ハイ。)
<その3>
 これに塩水を加えます。
 水をチョロチョロと加えてはボウルの中の粉を箸でかき回します。
さらにチョロチョロと加えてかき回します。
 水が一箇所に片寄らないように。次第に箸の手ごたえが重くなって来ますから、なる
べく太い箸を使いましょう。割り箸ではダメです。
 やがて塩水を全て加えて終了。均一に混ざるわけはありませんのでボウルの中はグチ
ャグチャです。でも気にしない。ここで15分経過。
 
<その4>
 さーて、ボウルに手を突っ込みましょう。手はきれいですか?恐れることはありませ
ん。ほら気持ちいいでしょう(^_^;)。
 ボウルの中身をまとめては押しつけ、まとめては・・押しつけということを繰り返し
ます。決して水を足してはいけません。
 こんなにボロボロ、グチャグチャでまとまるわけがない・・・そう思いたくなるのは
当然です。でも信じて下さい。
 ほうら、だんだんまとまってきたでしょう。一かたまりになったらこれを丸めてビニ
ール袋に入れ、さらにビニール袋に入れます。
 つまり2重にするのですね。ここまででトータル25分位です。
 
 (補記 塩水を加えると、圧倒的に粉が多く、為にボウルの中は水でネットリした所
     あり、ダマになった所あり、はたまた粉だけの所あり・・・とかなり悲惨な
     状態です。そう、必ずモロモロになります。
     そこをググッと我慢して繰り返し手でこねてまとめます。
     5分くらいの辛抱ですのでやって見て下さい。なんとか「一まとまり」にな
     るから不思議です。)
 
<その5>
 この「ようやく一まとまりになった」という状態ではとても均一ではありません。そ
こで足で踏むという野蛮なことをします。
 
 ボウルの中身をとりあえず、という感じで丸め(非常にイビツな球体で十分OK)、
ビニール袋に入れて踏みます。
 もちろん十分に大きな袋でなければ中からニョロリとはみ出しますよ。かといって、
あまり袋の隅の方に詰め込むと、踏んづける方向によっては弱い袋だと破れてしまいま
すのでご用心。
 
 丸めた生地が次第に平たくなり直径30−40センチ位になったら袋から出して折り
たたみます。
 そうですね、B4版くらいの面積位になったら袋から出し再度丸めて踏むという感じ
でしょうか。
 それまでの辺の部分が中央に来るように、早い話がまんべんなく踏めるようにしても
う一度袋に入れ、さらに踏み続けます。
 重い人がいいでしょう・・・。私は文句無く合格かな・・(^_^;)。
 
 これを繰り返すこと約20分・・・。ふと見るとボウルの中の惨状はいずこへやら、
けっこう均一な「生地」と呼べるようなものができあがっていることに気がつきます。
 
 (補記 さて、こねるということはグルテンの粘弾性を引き出すことです。そのため
     には少し馴染ませる必要があるのではないでしょうか(たぶん)。
     その作用に塩が大事なようです。ちなみに水だけでこねると、フニャフニャ
     のうどんになってしまいます。(^^))
 
<その6>
 これを取り出し、丸めたら濡れ布巾(よく絞って)でくるみ、それをスーパーの手提
げ袋等に入れて冷蔵庫の野菜室あたりへ仕舞い込みます。
 こねるだけではなくて、やはり安静の一時、といったものがうどんにも必要である、
と思って下さい(苦しいなぁ)。
 
 ここまでで45〜50分くらいが経過しています。
 生地は約1時間置いておきます。その間にこれまでちらかしたものを、片づけましょ
う。
 
 ついでに大鍋にお湯を沸かす準備をしておきましょうか。
 おっと、めん棒を使う場所は大丈夫ですか?
 コタツの上にビニールを広げるという手もありますが、90cm四方では少し狭い。
また回りに粉が飛び散りますので後で掃除しやすいところがいいですね。
 そこに最初に作っておいた打ち粉や麺棒も置いておきましょう。
 
<その7>
 さて、1時間が過ぎました。いよいよクライマックスです。
 取りだした生地を2つに割ります。そうすると、ソフトボール大のものが2つできま
す。
 2つに割るというのは「割る」ことに意味があるのではなく、単に1回あたりの伸す
量としてソフトボール大が適当ということです。
 
 これを作業台に乗せますが、台に十分打ち粉をしておいて下さい。
また、生地のボールにも打ち粉を振りかけます。そうしないと生地がくっついて悲惨な
ことになります。ここがポイント!<==【重要】
 
 このボールを手のひらで押しつけます。
 両手のひらくらいに広がったらいよいよ麺棒の登場です。
さらによく打ち粉を振りかけ、伸して行きます。中心から外に向かうようにして伸しま
しょう。【ときどき打ち粉を忘れずに。】
 また、伸すこと自体は大きなお好み焼きのように丸く大きく広げて下さい。
 
 さて、1つのソフトボールが新聞紙片面位になったとき、直径は5、60cmにもな
るかと思います。厚さが3ミリ位になっているはずです。そんな厳密でなくてもOK。
 
 これの裏表に十分打ち粉をし、ワラワラと屏風を折るように、たたみます。
幅は10cmくらいかな。打ち粉をケチるとくっつきますよー。
 
 たたみかたは・・・そうですね、布団を押入にしまうときに3つ折りにしますね。
ちょうど横からみるとZの形。丸い布団を、たたむのだと思って下さい。
 もちろん3つ折り程度ではダメで、Wが2、3回は続けて書けそうなくらい、たたむ
ことになります。
 この時、長い方の幅は伸した生地の直径に等しいままです。
 
 
<その8>
 そうしてはしから切って行きます。
 横長の長方形を目の前に置いて、10cm幅(奥行き?)の方を端から切って行きま
す。なぜ10cmかというと、家庭用の万能包丁で無理無く切れるのが、この位だから
です。
切る長さが増えるほど、両端までまっすぐ切ることが難しくなります。
 
 幅は一定に・・・なんて無理に決まっていますから、最初はキシメンのつもりでやり
ましょう。
 (ただし、幅があまりにまちまちだと、ゆで上がりにムラができます。)
 包丁にも軽く打ち粉を忘れずに。そして5、6本切ったら、切った上から打ち粉をか
け、手でつかみ上げてゆすります。
 (これは切断面に打ち粉をつけるため。切断面同士が触れるとくっつきます。)
 
 (注意 もしもくっついたらはがしておくこと。ここはくっつきとの戦いです。)
 
 切り終えて打ち粉をした麺は、一かたまりずつ(5、6本切って打ち粉をふるった単
位で)離しておきます。
 (注意 一箇所に積んでおくと重みで下の方がくっつきます。)
 
 さて、2つめのソフトボールも無事切り終えましたか。後半の作業開始から約30分
というところでしょうか。
 いよいよユデることにしましょう。
 
<その9>
 ユデる時の鉄則はお湯タップリに麺少々。これをやらないと折角の麺が美味しくあり
ません。何回かにわけてユデましょう。
 グラグラのお湯に麺を入れます。この時、打ち粉をよーく払って下さいね。
【【打ち粉をよーく払っておかないと、お湯が濁って美味しくない麺になって
しまいます。】】
 
菜箸で麺を時々かき回してくっつかないようにしてやります。
 
 ゆでる時間は8分。1本取って噛みきり、切断面に白い粉が残っていなければOK。
まだ少し固いんじゃないの、というくらいでいいのです。
 
【【もちろん8分という時間はうどんの太さにより変わります。あくまでも
目安ですから時々1本引き上げては噛んでみて下さいね。】】
 
 一気にザルに開け、すぐに流水で揉み洗いします。これもサボってはいけません。
キツネにしようが鍋焼きにしようが必ず流水で揉み洗いをして下さい。洗ったら、広い
バットのようなものに置いておきましょう。
 (注意 これもボウル等に入れたままにしておくと重みで下の方がつぶれます。)
 
 さーーて、いよいよですね。もう少しです。ウドンすき、冷やしツケうどんなど、お
好みのままにして、苦労話や品評会をしながら、しみじみといただきましょう。(^^)
 
 ところで、うどんはやはり「うちたて」、「ゆでたて」でしょう。
 生地のまま保存したことはないので良く判りません。ただ、ゆでてからすぐに冷凍保
存すると多少は持たせることができるようです。
 でもやはり食べるだけを作る、これに限ります。
 
 ポイントは打ち粉をケチらない。たっぷりのお湯でユデる。
 この2点に集約されます。
 
 私はうどん作りは最初に教わったそのままの方法でやっていますのでそのうち何かを
練りこんだ変わりうどんでも作りたいと思っています。
 茶蕎麦があるのだから茶うどんだって・・・
でもうどんというのはあくまでも白いからうどんなのでしょうねぇ。
 
BRB02970 : しーぼーず

ShoukaSon-Jyuku
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