<落雷と雷放電、雷雲の電気的活動度>  [HIDE]
 
【電光放電】
 電光放電は、雲中で生成、分離された電荷が大気の絶縁を破壊して中和する現象であ
るが、これには二つの種類があって、一つは雲中の正負両電荷の間で起こる放電で、雲
放電(cloud discharge)と名付けられている。
 
 一般には雲間放電という言葉が使われているが、放電路の一部が雲外に出て目視され
る場合も少なくないが、雲と雲の間という表現はあてはまらない場合が多いので、雲放
電という呼称が提唱されている。
 
 もう一つは雲中の電荷と、その電荷によって地表に誘導された電荷との間で起こる放
電、対地放電(ground discharge)で、落雷としてよくしられているものである。
 落雷の大部分(95%以上)は、雲中の負電荷が地表に誘導された正電荷と中和する
ものであるが、まれには雲中の正電荷が地表の誘導負電荷と中和する場合もある。
 電光放電は非常に規模が大きく落雷も雲放電も放電の規模は同じで、落雷の場合も、
放電路は雲中に高く、広く広がっていて、放電路の長さも両者はほぼ同じ程度と考えら
れている。
 
 一般に雲放電の方が頻繁に起こり、落雷と雲放電の比は1:3程度である。
 雷雲の電気的活動にはかなりの幅があって、一般に停滞性の孤立した雷雲は、活動度
が低く多数のセルが複合し、移動する前線上に発生する進行性の雷雲は活動度が高い。
 落雷を起こす雷雲は、活動度の高い雷雲に限られ活動度最高級の雷雲では5〜10秒
おきに電光放電をおこす。
 活動度が低くなると放電から放電までの時間間隔も長くなって1〜2分程度となる。
 
●PC−VANの山口BDから許可を得て転載させていただきました。
 ありがとうございました。

ShoukaSon-Jyuku
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