90/12/29 02:39:46 MIHATA  【ラボォアジェ】
 
 談話室からの転載
43 90/03/04 06:54:07 くろ   【ラボォアジェ】           
 
 科学史上、大きな変革として数えられるものが、いくつかある。コペルニクスの地動説
ハーヴィの血液循環論、ニュートンの力学等であるが、化学におけるラボォアジェの業績
も偉大なものだった。                              
 
 ラボォアジェは燃焼の実験によって、金属灰は元の金属よりも重いことを確かめ、金属
がさびるのは空気の一部が金属と結合するからだということを証明した。彼は空気の成分
を燃焼を助ける成分とそうではない成分とにわけ、前者は「酸素」と名づけた。    
 
 このことによって、燃焼とは、燃えるもと(フロギストン)が空気中に逃げ出すことだ
という従来のフロギストン説は完全に打ち破られた。ラボォアジェが確立した化学変化が
起こる時、物質全体の量は変化せず、単に姿を変えるだけだという「質量保存の法則」は
近代化学の基礎となった。                            
 
 このようにラボォアジェは偉大な化学者であったが、実はもう一つの顔をもっていた。
それは、体制の酷吏という一面である。                      
 
 ラボォアジェは徴税請負人をしていた。そのころの徴税は、徴税請負人にまかされてい
て、彼らが自由に手ごころを加えることができるような仕組みになっていた。     
 当然、重税にあえぐ、人民の怨みを買う仕事だったわけである。フランス革命が起こる
と、徴税請負人は旧体制の悪政を象徴するものとして、槍玉にあげられた。ラボォアジェ
も追求を逃れられず、1794年の5月8日に断頭台の露と消えたのである。     
 近代化学革命の父といわれるラボォアジェが反革命分子としてギロチンにかけられたの
は近代史上の大きな変革期における歴史の皮肉といえよう。             
 
 えーーとあまり関係ない話題ですけどね・・・一度は聞いたことあるでしょ?

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