90/01/11 22:08:10 TOSHI  実験>タンポポコーヒー;説明(DOC)
 
タンポポコーヒーをつくる実験をしました。
実験方法、ならびに実験後の生徒レポート(注:花子画像ファイル・・別)です。
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実験は、PC−VANの大自然&動植物SIGにNiLさんがUPされている
タンポポコーヒーの作り方をダウンして、そのまま使いました。
毎回、実験後に生徒はレポートを書くのですが、今回たいへんよく書けている
ものがあり、それもUPします。
そのレポートには、実験の課程が図入りで説明されているので、作者である
NiLさんに相談したところ、このレポートをUPすることを快く許可された
だけでなく、元のNiLさんのファイルもここに転載することを許可していた
だきました。大変感謝しております。
従って
1.タンポポコーヒーの作り方(テキストファイル)・・・NiLさん
2.生徒レポート(花子のファイルです)・・・南渕君のレポート
なお、生徒レポートはレポートをGT4000で取り込んで、文字はワープロ
で打ち直したものです。レポートの通りに打ち直しました。
花子の画像は、印刷・設定をB5縦、左右マージン10mm以下に設定して見
て下さい。ファイルはISH、LHARCで解凍して下さい。TANPOPO3.DRHと
いうファイルになるはずです。
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                  1990.1.11 [TOSHI]
                      
 
10  81 90/01/11 22:12 TOSHI   1 実験>タンポポコーヒーの作り方(PC-VANヨリ転載)
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90/01/11 22:12:49 TOSHI  実験>タンポポコーヒーの作り方(PC-VANヨリ転載)
 
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★タイトル (TLF72171) 88/ 5/26  0:28 (162)
決定版! たんぽぽコ−ヒ−の楽しみ    NiL(長文注意)
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★タイトル (TLF72171) 89/ 5/16 23:27 (112)
たんぽぽコーヒー2(改訂版)       NiL(長文注意)
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★内容
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1988/ 5/26
 ようやくタンポポコ−ヒ−の作り方を何とか説明できる程度には経験を
重ねられましたのでUP致します。まだまだ経験不足でわかりにくい箇所
もあるかもしれません。
完成品ではありませんので、御助言等でよりわかりやすいものにしたいと
思っています。
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1989/ 5/16
 今年もまた、タンポポコーヒーを作りました。タンポポの採取地も安定
し前よりは少しは知識も増えました。ここらで説明の改訂等をしてみまし
た。
(再び)完成品ではありませんので、御助言等でよりわかりやすいものに
したいと思っています。
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 ◎ タンポポの種類
     タンポポはその、あまりの雑草性のせいか分類がまだ曖昧で
     20〜80種類と、専門家によっても様々な分け方をされて
     いるのが現状です。ここでは日本で見られる主なものを8種
     程紹介します。
    セイヨウタンポポ (Taraxacum officinala)
     食用としてヨーロッパから移入され、雑草化した。北海道に
     多いが全国に見られる。一年中花が咲き繁殖力が強いので、
     (単為生殖をする。)その勢力は益々広まりつつある。総ほ
     うと呼ばれる、ガク状のものがつぼみの時から反り返ってい
     るのが特徴。
    アカミタンポポ  (Taraxacum laevigalum)
     ヨ−ロッパ原産の帰化植物。近年、急速に日本中に広まった。
     総ほうはセイヨウタンポポと同じく反り返っている。果実が
     赤いのが特徴。
    エゾタンポポ   (Taraxacum hondoense)
     北海道、本州北部〜中部に分布する。全体に大ぶりで総ほう
     は反っておらず、突起は殆ど見られない。
    カントウタンポポ (Taraxacum platycarpum)
     関東地方、静岡、山梨で見られる。総ほう は反り返ってい
     ない。ただし先の方には小突起が見られる。
    トウカイタンポポ (Taraxacum longeappediculalum)
     千葉県から和歌山県までの太平洋岸に見られる。東海地方に
     多い。ヒロハタンポポとも呼ばれる。総ほうに著しい突起が
     ある。
    カンサイタンポポ (Taraxacum japonicum)
     近畿以西、四国、九州、沖縄地方に多い。総ほうは反り返ら
     ず、ぴったりとついている。
    ミヤマタンポポ  (Taraxacum alpicala)
     中部地方、日本海側の高山に見られる。白馬連峰、戸隠山、
     妙高山などで自生している。総ほうは反り返らず、黒緑色。
     花の黄色も他のものよりも濃い。
    シロバナタンポポ (Taraxacum albidum)
     関東以西、四国、九州に多い。花が白いのが最大の特徴。
     総ほうは反り返らず淡緑色。
 ◎ タンポポの根の採取
     タンポポコ−ヒ−は「根」を利用するわけですがその根は、
     いわゆるロ−ト状で地中に深く垂直に伸びており、手で引っ
     ぱるくらいでは抜けません。
      そこで色々道具を試したのですが、今のところ細身の移植
     ごてが最も使いやすいと思っています。大型のシャベルを使
     えばもっと効率的だとは思いますがあまりに大げさで、私は
     使う気がしません。
      茎に沿わせて真下にズブズブとさしこんでから柄に横向き
     の力をかけて、土ごと持ち上げてしまいます。当然、根の先
     は切れてしまいますが、細い根は掘り出す苦労の割に使い物
     になりにくいし、生命力が強いのでそこから再び成長を始め
     るので根絶やしの心配も無いわけです。泥まみれで出てくる
     根ですが、切れた箇所から白い液が浸出しているので他の根
     と間違える心配は無いと思います。直径が4,5cmもある
     ような物や20,30本もの、細い根が絡み合っているもの
     など様々でなかなか賑やかな感じです。
      堀りとった根は、茎のところで切って土と髭根も落として
     おきます。
     少し、湿った畑の土のような所のものが掘り易いです。また
     土手のような斜面のものも深く堀りとれます。この様な所の
     大きく葉を広げた年代物?だと、ごぼう程もある根が割りと
     簡単にとれて、細い根の十本以上の収穫になります。
     注意:根が深いため掘った後の穴は、かなり大きく深くなる
        ので、必ず土をもとにもどしておきましょう。
 ◎ コ−ヒ−の作り方
     いよいよ製法ですが、ここでご注意です。製法についての記
     事は色々あるようですが、以下のものは私が試してみて最も
     良かったと思われる方法です。他のやり方も試して見てくだ
     さい。
    1:土を落とす。
       水洗いして土をよく落としてください。細かいところは
       たわし等を使います。(歯ブラシが使いやすかった。)
       ただ、強くこすりすぎて表皮を取ってしまうとコ−ヒ−
       様の色が出にくくなるので適度に洗ってください。
    2:根を小さく切る。
       洗った根を包丁で小さく切り(5〜7mmがよい)分け
       ます。そして特有の苦みを除くために水に数時間ゅぺし
       ておきます。数時間というのが良いようです。苦みを取
       るためにゆでたことがありますが味もそっけもない、青
       くさいだけのものができてしまいました。
    3:乾燥させる(省略可)
       一応、出来た物を乾燥させます。運が悪いと黴がはえた
       りもするのでこの行程は省略しても良いのですが。水分
       が少なくなるので、次の煎る行程が簡単になります。
       季節にもよりますが4〜5日でよく乾きます。
    4:フライパン等で煎る。
       乾燥した小片を(乾燥させない場合はそのまま)フライ
       パン等で煎り(ほうろくを試しましたが、これが一番!)
       焦がします。これによって、焦げた風味と適度の苦みを
       出すわけです。焦げ色が焦げ茶色になる程度煎ります。
       本物のコ−ヒ−と同じか、もう少し濃いめの色が適当で
       した。根気よく、ごく弱火で常にかき混ぜながら煎り続
       けるとBESTです。
    5:煎った小片をミキサ−にかけて粉砕する。
       コ−ヒ−ミルの方が良いような気もしますがまだ試して
       はいません。あまり細かいのよりも少し荒目の挽き方の
       方が良いようです。
    6:コ−ヒ−の入れ方
       できた粉を本物のコ−ヒ−と同じようにドリップ方式で
       入れます。
 ◎ 味と効用
      さて、肝心の味についてですが一言で言ってコ−ヒ−とは全く
      別物と思ってください。色はそっくりなのですが香り味とも、
      「コ−ヒ−」ではなくコ−ヒ−的に飲める嗜好飲料と言った方
      がよいと思います。と言って不味いものでもありません。私は
      コ−ヒ−も好きなのですが時に刺激が強すぎてニオイが鼻につ
      いたり飲み過ぎて胃が不調になったりします。それに比較して
      タンポポコ−ヒ−は香りはないものの、あっさりしていて少し
      慣れると飲み易くコ−ヒ−とは又違った味わいがあります。
      もちろんカフェインはゼロでこの点でも飲み易いと言えるでし
      ょう。私はまだ試していませんが本によってはネズミモチの実
      を加えると一層美味だそうです。個人的予想としてはチコリを
      まぜても良くなるような気がします。
      これもモノノ本によりますが、タンポポの根は元々漢方薬とし
      て利用され、昔から健胃剤、利尿剤、浄血の薬効があるようで
      す。個人的経験ですが便秘も緩和するような気がします。
    ※ チコリ
    CHICORY(米)タンポポに似た葉を着け、北米や欧州に自生
    する多年草。草丈は1.2m程で、美しい空色の花が咲く。ハーブ
    の一種で根をタンポポと同じようにしてコーヒーにしたり若い葉を
    サラダにしたりする。軟白した根出葉はオードブルやサラダ用で、
    最近、日本でも目にすることがよくあります。アンディーブ(仏)
    エンダイブ(英)とも呼ばれています。
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     以上、長々と書いてきましたが現在のところタンポポコ−ヒ−に
     ついては最も詳しい情報の一つであると自負しています。
     (こんなことを必死で調べたり、読みたがったりする人がいない
     せい?)是非「自然の森」特産のタンポポコ−ヒ−を一度お試し
     ください。
                         1988. 5.26  初版発行
                         1989. 5.16 改訂版発行
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PC−VAN大自然&動植物SIGより、NiLさんのご好意により、転載させ
ていただきました。心より感謝いたします。
                    1990.1.11 [TOSHI]

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